2022年より内視鏡センターにおける臨床工学技士の業務が開始されました。同センターは検査室5室、透視室3室で構成されており、消化器内科、消化器外科、呼吸器内科が検査治療を行っています。臨床工学技士の主な役割は、医療機器及び診療材料物品の管理に加え内視鏡治療時の支援業務全般を実施しております。また、休日、夜間の緊急内視鏡に対応するため24時間オンコール体制で診療の支援を行っています。
<内視鏡検査時の生検介助・色素散布介助>
内視鏡検査時には疑わしい病変に対して生検を行います。病変の一部は採取し菌や腫瘍の存在を詳細に検査し病期の診断を行います。色素散布を行うことで病変範囲の確定、拡大観察を行い病変の構造を明確にすることができます。臨床工学技士は医師の指示の下、生検介助作業・色素散布介助を行います。
<内視鏡治療時の介助>
内視鏡治療では様々な医療機器が使用されます。臨床工学技士は電気メスのセッティング、デバイスの補助、止血デバイス(クリップ、止血鉗子など)の準備や操作を行っています。また、内視鏡的粘膜下層剥離術(ESD)など
の治療では、医師の介助を行い円滑かつ正確な治療が遂行できるように努めています。最近では全身麻酔科下で治療を行う経口内視鏡的筋層切開術(POEM)や咽頭ESDなどの治療においても、臨床工学技士が支援業務を行っています。
<医療機器及び診療材料物品の管理>
内視鏡センター内で約100本のスコープを管理しています。また、これら以外に電気メス、光学内視鏡装置など、センター内で使用される全ての医療機器について管理を行っており、使用中の不具合、故障などが起きたときのトラブル対応も迅速に対応しております。
消化器内科 | 2022年度 | 2023年度 |
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上部消化管検査 | 3886 | 4471 |
ESD・上部EMR | 388 | 344 |
胃食道静脈瘤治療 | 62 | 91 |
イレウス管・消化管ステント留置術 | 50 | 43 |
ERCP・EST | 408 | 480 |
下部消化管内視鏡検査 | 955 | 1145 |
小腸バルーン内視鏡検査 | 153 | 190 |
小腸・大腸カプセル内視鏡検査 | 40 | 57 |
EUS・FNA | 671 | 708 |
上部・下部バルーン拡張術 | 367 | 241 |
大腸ポリペクトミー・EMR | 635 | 444 |
POEM(内視鏡的筋層切開術) | 37 | 61 |
呼吸器内科 | 2022年度 | 2023年度 |
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気管支鏡検査 | 488 | 402 |
クライオバイオプシー | 167 | 154 |
超音波気管支鏡ガイド下貼り生検 | 125 | 132 |
エコーガイド下針生検 | 3 | 5 |
CTガイド下針生検 | 24 | 6 |