挨拶
医療現場では医療技術の高度発展に伴い多種多様な医療機器が使用されるようになり、これらの医療機器を操作や管理するメディカルスタッフとして、臨床工学技士が誕生しました。当院では、現在34名の臨床工学技士が様々な診療現場で患者様に安心安全で質の高い医療を提供しております。院内における医療機器管理の要としてMEセンターを運営し、今日では病棟や外来で使用される殆どの医療機器はMEセンターによる一元管理に移行しており、その台数は延べ8000台以上に上ります。また、集中治療部門で使用される人工呼吸器、補助循環装置、血液浄化装置などの生命維持に関わる装置についても24時間体制で管理を行っており、常に安全な環境下で医療機器が使用できるよう万全に期しております。当部の臨床工学技士はMEセンター、中央手術部、人工腎部、IVRセンター、集中治療センター、内視鏡センター、不整脈治療、診療材料室に配置し、様々な業務に精通できるように一人が複数の部署業務ができるようになる教育プログラムを基本としております。もちろん専門性も重視しており、個々スタッフが常に技術的、学術的な向上を目指しつつ、各種専門資格を取得しながら日々の診療業務の質の向上に役立てるように努力しております。
平成30年4月に旧臨床工学部と旧中央材料室を統合して医療機器部が発足し、医療機器と診療材料を一元的に管理する現体制が整い、安全性はもとより経営的な立場でも関与する部門となりました。今般では医療安全センターにもスタッフを専従派遣しており、常に安全性の高い医療機器と材料の総合管理を進めつつ、患者さんに高度で良質な先端医療を提供できるようスタッフ一丸となって努力しております。
令和6年5月吉日
医療機器部 副主幹 松尾 光則
医療機器部の理念
医療機器および診療材料の安全を確保しながら、チーム医療の一員を担う人材を育成し、患者様に良質かつ安全な医療を提供します。
医療機器部の方針
*専門職としての髙い知識と技術の習得に努め、高度な先端医療の提供に貢献します
*医療機器や診療材料の適正使用に努め、安心安全な医療を提供します
*病院の経営に参画し、無駄のない合理的な物品管理と供給を行います
当院における臨床工学技士の歩み
1993年 新病院開設に併せて中央手術部に臨床工学技士3名を配置 人工心肺業務を開始
1994年 人工腎部に臨床工学技士1名を配置
2006年 MEセンターを院内開設して医療機器の中央管理を開始
2007年 臨床工学部を設置して各部署の臨床工学技士を統合
2008年 血液内科等に対する末梢血幹細胞採取業務を開始
2009年 不整脈デバイス(ペースメーカ等)業務を開始
2014年 全日宿直体制を開始
ロボット支援下手術の支援業務開始
2016年 ハイブリッド手術室配置に伴い、TAVI等の清潔介助業務を開始
2017年 医療の質・安全管理部に臨床工学技士1名を専従派遣
2018年 臨床工学部と中央材料部を統合して医療機器部を設置
IVRセンターに臨床工学技士を専従配置
2020年 カテーテルアブレーション業務を開始
2022年 重症患者に対する病院間移送の立ち合いを開始
集中治療センター(ICU/CCU)に臨床工学技士を専従配置
内視鏡センターに臨床工学技士を専従配置
2023年 2交代勤務体制に以降
脳神経外科手術に対する術中モニタリング業務を開始
手術器材物品に対するトレーサビリティ管理を開始
2024年 医療の質・安全管理部に臨床工学技士2名を専従派遣
スタッフ出身校一覧
藍野大学
大阪医専
大阪ハイテクノロジー専門学校
川﨑医療福祉大学
神戸総合医療専門学校
近畿大学
京都保健衛生専門学校
群馬パース大学
さくら医療福祉専門学校
純真学園大学
姫路独協大学
広島工業大学